- インプラント手術時は、痛くないでしょうか?どれ程の時間がかかりますか?
- 手術前に各種の検査(必要であればCT撮影も行います)を行い、顎の骨の形や状態を正確に把握し、神経や血管などに十分配慮しながら手術を行うので、安全性にはほとんど問題ありません。
また治療に際して解剖学的理由などで、手術が困難だったり、手術の安全性に問題がある場合には、その旨主治医から事前に説明があります。
インプラントを顎(あご)の骨に植える手術は、普通に歯を抜くときと同じ位の痛みですが、麻酔をして行いますから、痛みは心配ありません。
術後は多少痛みや腫れがでる場合もありますが、痛み止めを飲まないで済む程度のことが多いです。
インプラントの手術は綿密な計画のもとに行われますので、手術時間の概要については事前の診査診断により決定されます。
インプラントを植立する場所、本数、その他の要因により手術時間が異なりますが、通常では半日もかからず、入院などは必要ありません。 - インプラント治療後に他の歯が悪くなった場合は、やり直さなければならないのですか?
- たとえ周りの歯が悪くなって抜けてしまっても、その部分に新しくインプラントを植立し、上部に装着する人工の歯を追加することで、再び本来の機能や美しさを回復できます。
- 年齢その他で、インプラントができない場合がありますか?
- インプラントは、体調に問題がなければ、若い人から80歳を超える高齢の方まで治療を受けることができます。顎の骨の成長が止まる時期を考慮すると、だいたい16歳以上なら可能です。
現在は、骨を移植することによって今まで不可能だったところにもインプラントを植立できるようになりました。骨再生誘導治療法などで、骨がないところにも骨を作れるようになり、その適用範囲が広がっています。
お年を召して、顎の骨が小さくなってしまった方にも治療が可能です。
歯以外に疾患をお持ちの場合、程度によっては手術が難しいことがありますので、相談してください。
内科的疾患をお持ちの方、(糖尿病、腎臓や肝臓の疾患、ぜんそくなどの呼吸器系疾患、心臓病などの循環器系疾患、高・低血圧の方)高濃度の放射線治療を受けられた方などは、その病気を治療している主治医の先生の意見なども参考にして総合的に判断します。
妊娠中の方は出産してからのほうが望ましいでしょう。 - インプラントの費用は?
- インプラントの治療費は、手術料とインプラントの材料費、インプラントに装着する義歯の費用の合計です。
担当の先生の説明を良く聞いたうえで、お支払方法も含めよくご相談ください。健康保険は使えませんので費用は高めになりますが、医療費控除の対象にはなります。 - 歯周病でもインプラントはできますか?
4年前に抜けた奥歯をブリッジにしてあるのですが、それを支えている歯から血が出て手で押すと痛いのです。
歯医者さんは歯周病だからその歯を抜いてブリッジを作り直さなければならないといいます。どうせならインプラントにしたいのですが、歯周病でも大丈夫でしょうか? - まず歯周病を治療し、健康な歯周組織の回復後ならインプラントが可能です。歯周病でも大丈夫なインプラントはありません。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病に似た病気(インプラント周囲炎)があり、重症になるとインプラントも抜歯同様、撤去しなくてはならないからです。
まず、保存できない(残せない)歯を抜くとともに、歯周病を治療し、健康な歯周組織(歯肉、歯槽骨)を取り戻すことが先決です。
抜いた後の処置法としては、①ブリッジの再製 ②義歯(入れ歯) ③インプラントの3つが考えられます。入れ歯がおいやなのでインプラントになさりたいとのご希望と推察致します。
4年前に作成されたブリッジの土台が歯周病で抜かなければならないほど、噛む力に耐えられないということは、隣の歯を土台としてブリッジを作り直しても長く健康を維持できるか疑問です。
抜いた後どれだけの顎の骨が残っているか、骨質はどうかなど様々な因子によりインプラントの難易度も変わってきますが、他の方法に比べてインプラントは長所の多い治療法であると考えます。