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生命の危機が迫る!歯周病

知ってしあわせ
倉本歯科医院 院長 倉本弘樹

皆さんは、虫歯や歯周病くらい放置しておいても死に至る事は無いだろうと思われてはいませんか?
口腔の機能には、食べる、話す、明るい表情を作るなどの様々な働きがあります。中でも消化器官としての最初の働きは、食べたものを咀嚼することにより、唾液と混入させて消化しやすい状態にして胃へ運びこむなどの重要な役割を担っています。体内での栄養吸収の第一歩が、こちらを通して行われていきます。
口腔内に虫歯や歯周病などの細菌による感染があれば、もちろん細菌も体内へと運び込まれてしまいます。特に歯周病では、美味しい食事を食べた後に、食べカスが歯の表面に残っていると、歯垢、歯石、バイオフィルムと呼ばれる細菌が沢山繁殖している場を提供してしまいます。美味しい食事は、細菌にとっても絶好の栄養となるため、繁殖を促し、それらの細菌を撃退するべく白血球やマクロファージなどが出現して、細菌と戦い始めます。免疫細胞によって死滅された細菌は毒素を放出し、歯肉の炎症性病変をさらに悪化させていきます。歯を支えている歯周組織周囲の細菌によって引き起こされた歯周病が発症した結果、歯根周囲に潰瘍化した傷ができ、歯周ポケットが形成されます。この潰瘍化した傷の表面から、食事や歯磨きのたびに歯周病菌が血管内に侵入し、細菌と産生された炎症物質が血流に放出されて全身へ広がっていくことで、口から遠く離れた重要臓器の健康に悪影響を及ぼすことが、最近各方面の研究によって解明されてきました。血管を裏打ちしている内皮細胞に侵入した細菌は増殖し、血管壁を構成する他の内皮細胞に感染を拡大していきます。そこで炎症を促進する物質が産生され、単球が接着できる分子を内皮細胞の表面に作り、血液中を移動する単球が引き寄せられ、内皮細胞に結合します。細菌に感染した内皮細胞の一部は死に至り、血管の弾力性が失われ、徐々に動脈硬化が進行していきます。
次に、歯周病菌が認識されてマクロファージが悪玉コレステロールを取り込み、泡沫細胞へと変化していきます。歯周病菌がこの過程を促進して、脂肪を血管へ沈着させることで、血管内部を狭窄させ、血流が悪くなります。心臓周囲の冠状動脈でそのような現象が起これば、心臓は十分な栄養素や酸素を受け取る事が出来なくなります。歯周病菌は、さらに下層の結合組織を破壊する物質を増加させ血管の傷を大きくし、そこへ血液が固まって血栓ができます。この血栓がさらに血管を狭め、完全に閉塞してしまうこともあり、心臓発作や脳卒中を起こす危険性が高まっていきます。損傷した内皮細胞では、産生する炎症物質が血流を介して全身へと広がっていきます。血中の歯周病菌が広範な炎症反応を起こし、さらに動脈硬化を進行させます。
また、歯周炎が引き金となって起こった全身の炎症反応は、血糖値の調整にも影響を及ぼします。血管内の糖分が高いと、膵臓からインスリンが放出されます。血管内のインスリンは、インスリン受容体と結合すると、糖が細胞内へ取り込まれ、血中の糖はエネルギーとして消費されたり、蓄積されたりすることにより血糖値が下げられます。全身に炎症があると、このメカニズムを障害する物質が形成され、インスリンの結合を抑制して細胞への糖の取り込みを阻害し、血糖値が高いままの状態が保たれてしまいます。歯周炎の結果作られる炎症物質が、ここへも関与していることが解ってきました。重度の歯周炎は、糖尿病でなくても血糖値を上昇させることがあります。逆に、歯周炎を治すことによって血糖値を下げ、糖尿病を軽減させることができます。糖尿病がすでに存在する場合、歯周炎が血糖のコントロールを困難にし、腎臓病や心臓病といった糖尿病の晩期合併症のリスクを高め、生命の危機的状況を引き起こしかねません。糖尿病の指標となる糖化ヘモグロビン(HbA1c)は、酸素を運搬する赤血球のヘモグロビンへ糖が結合している度合いを表します。血液中の糖がヘモグロビンへ吸着が多く起こっている糖尿病の状態では、糖とタンパク分子からなる化合物が結合した終末糖化産物(AGE)により、歯周組織の創傷治癒が阻害され、さらに歯周病を悪化させることも判明しています。
歯周治療の成功により、多くの高血圧、高脂血症、糖尿病など、全身を脅かすリスクファクターから身を守ることが可能になります。すなわち、血液中に流出した歯周病菌による炎症物質を取り除くことが、体内で炎症を起こす悪循環を断つための非常に重要な要素となります。炎症物質を取り除くためにも、歯科医院で定期的にプロフェショナル口腔ケアを受けることが、快適な健康生活の源となるでしょう。

 

 

 

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